まさにタイトル通りの状態によくなっていたので直観でこれは私のための本だ!と思い読んでみました。
本の情報
- 著者:加藤諦三さん
- 出版社:青春出版社
- 価格:単行本は1540円(税込)
- ページ数:238ページ
どんな内容?
他人に気をつかいすぎる人の本当の心理、なぜそうするのか、本当の目的などを暴いていく内容です。
他人に気をつかいすぎる人の心の問題を、心理学では「自己執着的対人配慮」という。本人は「人のため」と思っているが、実は「自分の心を癒やすため」に配慮をしていることに気がついていない。だから努力が報われない。
本書より引用
「自己執着的対人配慮」や「神経症的非利己主義」など初めて聞く言葉が出てきますが、他人に気をつかいすぎる人の本当の心理をうまいこと表してるなぁと思います。
感想
読み終えた感想は・・・耳が痛い!思い当たる節がありすぎて!
人のために自分を犠牲にしても、その努力が報われないのは自分が「評価や感謝をされたい」とか「嫌われたくない」とか、変なところに執着しているからだと気付かせてくれます。
そして期待した反応や評価が返ってこないと、もやもやしたり逆恨みしたり、「何で私だけがしんどい思いをして頑張ってるんだろう」なんて絶望したり。
努力しながらも不満でしょうがない人は、努力の動機を反省するしかない
本書43Pより引用
私は「動機が不純」だったんですよね。
相手に対する思いやりから相手に何かをするときには、することを間違えない。しかしたとえば、感謝を求めて何かをするときにはすることを間違える
本書44Pから引用
独善的で独りよがりなおせっかい、ついやっちゃってました。
そういう時って、自分では良いことをしたつもりでもしらけたムードになるんですよ・・・!ああ思い出しただけで怖い。
自分が「良いこと」と思っていても、相手は本当にそれを望んでいるのかちゃんと考えないとだめですね。
経験談
人は無理して親切にすると、相手を嫌いになる
本書130Pより引用
これ、本当にその通りで、度を越した気遣いをしていた友人とは縁が切れてしまいました。
例:どこのお店にするかいつも相手が決める、家に来てほしくない(掃除やお菓子などの準備に手間も金もかかるので)けど断れない、興味の無い話を延々と聞かされてそれに必死に合わせる、超長電話に付き合うなど
嫌われたくない、自分の意見を言うのが怖いからと相手に合わせてばかりで疲れ果て、しまいには「なんで私ばかりがこんなに気をつかわないといけないんだろう」ともやもやイライラが募ってしまい、終了。
今思えばその友人に「私に気をつかって!」とも「断らないで!」とも言われてないんですよね。
私が勝手に嫌われるのを恐れて忖度してただけ。
でも「気をつかいすぎて疲れる」人って、こういう事多いんじゃないでしょうか。
言われてないことまで先読みしたり深読みしすぎたり。だから疲れるし常に憂鬱。人間と関わりたくなくなってしまう。
今なら分かります。
善意で気づかってるのではなく、不安、恐怖から本音を言えなかっただけ。
友人を失いたくないという執着から言えなかっただけ。
自分なりの対策
これからの対人関係で気を付けたい事
- 良いことをする時、見返りを求めない
- 自分は善人だという思い込みを捨てる
- 人の反応をいちいち気にしない
- イヤな事、気の進まないことにはノーと言う
- 自分の本音を誠実な言い方ではっきりと言う(攻撃的にはならないように)
これが難しいんだな!でもメカニズムを少しでも知れたことで、自分の本心と向き合うことが出来るから今までよりは改善できるんじゃなかろうか。
人に気をつかいすぎているとシンプルに舐められる、というデメリットもあります。
余談ですが、誰からも好かれ、信頼される人って物凄くさっぱりと、スマートに人助けや良いことができるし、出来ないことまで出来る!なんて言わないイメージがあります。
私の場合明らかにキャパオーバーなのに評価されたくて無理にしょい込んで心身ともに疲労困憊ということがよくありました。
これって頑張り屋さんというより、自分の力を過大評価しすぎてるからかもしれない。ナルシスト?
まとめ
人のために「良いこと」をしてもその努力が報われない、「こんなに頑張っているのになぜ認めてもらえないの?」と感じている人にはおススメの本です。辛口でズバズバとぶった切って来るので繊細な方はやめた方がいいかもしれない。
わたしは30代半ばくらいから「自分ってもしかして偽善者では?」とうすうす感じており心の準備は出来ていたので耐えることが出来ました(笑)
本を読み終えてああやっぱり私は偽善者だ、と納得したので読んでよかったです。
他者からの評価に依存することなく、自然体で生きれるようになりたい。
無理にお人よしになるのはもうやめます。